✅ 真空注型による試作スピード改善事例|従来比60%短縮を実現

A close-up of an orange 3D printed skull on a 3D printer, showcasing modern technology in a workshop setting.

真空注型(Vacuum Casting)を活用することで、納期を最大60%短縮した事例

はじめに

「樹脂試作の納期がかかりすぎる…」「射出成形の金型費用がネック…」
そんな課題を抱えるメーカー様は多くいらっしゃいます。

特に小ロット・数個〜20個程度の試作においては、
従来の射出成形ではコスト・納期の両面で負担が大きく、
開発スピードがボトルネックになるケースも少なくありません。

ファインテックでは、
真空注型(Vacuum Casting)を活用することで、納期を最大60%短縮した事例が多数あります。

本記事では、実際の対応プロセスと成果をわかりやすく紹介します。

項目Before(従来)After(当社対応)
工法射出成形(アルミ簡易型)真空注型
ロット数10セット10セット
納期30日12日(60%短縮)
コスト高い(金型費が発生)約60%削減
形状中型筐体パーツ同条件

お客様の課題:Before

お客様は自動車系部品メーカー様。
次期モデルの評価部品として 10セットの試作が必要でした。

しかし、従来依頼していた射出成形では:

  • 簡易金型の製作で25日必要
  • 成形でさらに3〜4日
  • 形状変更が入ると再度金型修正が必要
  • 金型費がロット数に見合わず コスト高

という課題がありました。

特に今回は社内プレゼンの日程が決まっており、
どうしても2週間以内に必要」という強いニーズがありました。

ファインテックの解決アプローチ

① CADデータ解析 → 真空注型が最適と判断

材質・形状・ロット数を総合的に評価し、
射出成形ではなく シリコン型を使用した真空注型をご提案

  • シリコン型なので 型製作が1日~2日で可能
  • 樹脂材料の選択幅が広く、用途に合わせて調整可能
  • 色調・透明品・外観重視品も対応可能

② マスター(原型)を光造形で高速造形

真空注型用のマスターは、
光造形(SLA)3Dプリンタで高精度に造形。

  • 表面が滑らか
  • 寸法精度が高い
  • 注型に最適な密度・品質
  • 造形スピードが早い

③ シリコン型製作 → 注型 → 仕上げまでワンストップ対応

工程は以下の流れで進行:

  1. マスター仕上げ
  2. シリコン型製作(硬化含め1日)
  3. 真空注型(樹脂注入〜硬化)
  4. バリ取り・仕上げ・塗装まで
  5. 寸法検査
  6. 納品(4営業日で完了)

社内に真空注型・仕上げ・塗装・検査設備が一式揃っているため、完全内製で高速対応が可能です。

📈 成果:60%納期短縮+コスト削減

今回の案件では、以下の成果が得られました。

納期:30日 → 12日(60%短縮)

形状変更にも柔軟対応

外観品質が高く、そのまま展示会にも使用可能

🗣 お客様の声

「短納期にも関わらず外観品質がとても良く、社内プレゼンも無事成功しました。
次回は量産前のモデル試作もお願いしたいです。」

🔧 使用設備・技術

真空注型システム(ウレタン / エポキシ)

光造形機(SLA)

3Dスキャナ・検査治具

仕上げ加工設備

シリコン型製作ライン

塗装設備

📝 まとめ:短納期の樹脂試作なら真空注型が最も有効。

真空注型は、以下のような案件で特に効果を発揮します。

  • 小ロット品(1〜50個)
  • 展示会向け外観モデル
  • 機構部品の機能確認
  • 射出成形に近い樹脂特性が必要な場合
  • 試作サイクルを高速化したい場合
  • 小ロット量産(医療機器の外装部品など)

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